プロとは・・・


昨日、試合を見に行った時、会場が小さかったこともあって、
はじめて、選手の控え室、というか、準備コーナーに入ることができた。


そこで見たものとは。
なんてことはない、バンテージ巻いたり、ファールカップつけたり、グローブはめたりとかいったこと。


ただ、バンテージひとつとっても、
トレーナーが入念に巻く。
まず、拳と手首に周到にテーピングをし、
それから、バンテージをゆっくりゆっくり、しっかりと巻き付ける。
最後に、バンテージの上から、また、テーピングを何重にも。
バンテージが全く見えない。テーピングで、拳から手首にかけて、ぐるぐる巻きにしたような感じだ。
その間、片手だけでも、15分以上かかっていたと思う。
静かに、そして丁寧に。


巻かれている選手も、その間ずっと、静かに、気持ちを落ち着けているようだ。
たまに、タイ人トレーナーが発する、ぼそっとつぶやく言葉が、重く感じられた。


「痛くないか」とか、
「KO」(祈りのように、バンテージを巻きながら)
とか、
時には、タイ語で、トレーナー同士の会話。
何を言っているのかわからないのが、余計に、神秘的な感じを盛り上げる。


すごく緊張感が漂い、神聖な時間に感じた。
これがプロの世界なんだ。



軽々しく、プロなんて、口に出してはいけないような気がした。
それだけに、プロというものに対する、憧れも強くなった。


自分でバンテージ巻いて、
確かに、試合前は緊張はするけど、神聖とまではいかないアマチュアの世界との違いを、
まざまざと見せつけられた思いだった。
まさに、男の闘い、死闘という雰囲気だった。